腰はもうしっかり「くの字」に曲がっている。
服を脱ぐとき「えいっ!」とかけ声をかけて腰を伸ばし
「いたたたた」と言ったので
「大丈夫ですか?」と声をかけた。
おばあさんは、仙台で被災されたそうで、
しばらく長野の息子さんの所に避難されていたようですが、
やはり「気を使ってしんどい」と
気仙沼に一人旅に来られたそうです。
「こんなことがあってもね、良い所は沢山あるんだよ。
そんなにカンタンに捨てられやしないよ。」と。
おばあさんは、仙台に戻る決心をしたようだった。
「私、大阪から来たんです」といったら
「あ、あそこは大都会だねぇ~」と笑ってくれた。
おばあさんは明日帰るそうです。
「どうぞ、気をつけて帰ってくださいね」
「ありがとう」
たったこれだけの会話だったけれど
話せて良かった。