2011年2月23日水曜日

竹本は、なぜデジタルで絵を描くのか

手描きもたまに描きますが、デジタル比率に比べると
その比率はものすごく少ないです。

デジタルで描くようになったのには、私なりの考え方がありました。

もともとはもちろんコンピュータなど無かった時代ですから
美人画も、すべてアクリル絵の具で描いていました。

しかしながら、子育てをしながらアクリル絵の具で描いていると
いくつかの問題に遭遇します。

たとえば。。

1)子供が絵の具を食べたり、水をこぼしたりする
2)子供が急にぐずって、あやしていると、アクリル絵の具が乾いてしまい
  筆はバリバリになるし、繊細な部分を描いている時なら、絵のつなぎにも苦労する。
3)子供というのは、毎回キリの良い所を選んで泣いてくれるとは限らず
  むしろ、親が他の事に夢中になっているとグズリやすい気がします。

デジタルなら
いつどこで手を止めても、そこからまた同じ色で描くことができる。
筆も痛まないし、絵皿も乾かない。
子供が、いつどのタイミングで泣いても、いつでも手を止めてかまってあげれる。

当時、国内の某○○展や、某ギャラリーに
デジタルは、コピーペーストが出来るから芸術じゃない。
DELETE機能があるから芸術じゃない。複製が簡単だから価値がない。

そんな事も多々言われましたが、
私はそのスタイルを変えようとは思わなかった。

美容師をしながら、イラストレーターをしながら、子育てをしながら
それでも絵を描き続けるには、
自分が「最善」と思った方法で描くしか無いと思ったからです。

そして、2002年に、イタリアのビエンナーレから招待を頂き
学歴も、経歴も、表現スタイルも問わない。
デジタルも、もっというと無形パフォーマンスでさえも、
芸術として認めてくれる国際展である事を知りました。
私は嬉しくて、迷わず出品。
そして、2003年
日本人で初めての入賞(ドローイング&グラフィック 5位)を頂きました。
出品作品は3点とも、デジタルで描いた美人画に岩絵の具や顔料で手描きを施した、
いわゆるミックスメディア。

当時はよくわからなくて美術品輸送運賃だけで往復25万円もかかりましたが...w
大きな国際展に出品し、受賞できた事で、
自分の考えた作品のあり方に、自信が持てるようになりました。

大事な事は「何で描くか」ではなく「何を描くか」

デジタルであろうが、アナログであろうが
画材は、表現を形にするためのツールであり、手段の1つ。

自分にしか描けない絵を、描き続けて行こうと、その時思ったのです。