早起きは三文の徳といいますが
竹本は、なぜ夜中に仕事をし続けるのか?
理由は、いくつかあります。
そもそもの理由は
駆け出しのイラストレーターだった頃、美容師とイラストレーターの掛け持ちをしつつ、子育ても真っ最中。つまり、母親業も入れると、二足ならぬ「三足のわらじ」を、履いていたからです。
昼間は美容室に勤めていましたし、夕方は、子供の食事やら、入浴やら、洗濯やら、そうじやら、子供とのコミュニケーションの時間やらで、お祭り騒ぎですから、とても仕事をする時間はありませんでしたから、物理的に、子供が寝静まった真夜中にしか落ち着いて仕事に集中することが出来なかったのです。
そのうち、子供も大きくなって手がかからなくなるのに比例して、今度は、仕事の量が増えて行きます。さすがにこのままでは大変だと思い、ヘアサロンを開業して、お店をスタッフに任せる事で、本格的にクリエイティブの業界にシフトをしようと思いました。
しかし、人を育てるというのは大変な事で、一朝一夕には行きません。
徐々に美容室へ行く日数を減らしつつも、美容室と、クリエイティブ業の兼業は10年続きました。だから、自分の好きなペースで仕事ができる環境になったのは、まだここ5~6年の話なんですよね。
子供はもうすっかり大きくなりましたが、竹本は、子供と食事をしたり、子供と話をしたりするのが大好きなので、忙しくなったとて、そこの時間を削ろうとは思いません。
子育ては、自分育てでもあるというか、事実、子供から学ぶ事も多いのです。
まぁ、そんなわけで
昔より自由な時間が増えても、その分、今度は仕事の量や幅が広くなったので
昼間は電話や、お打ち合わせやらアクティブな部分を優先し、夜に落ち着いてアートワークをするようになりました。
クリエイティブの仕事というのは「気持ち」がとても大事で、途中で全く違う事に脳みそを使うと、「気持ち」をすぐ元に戻すのが大変なんですよね。(特に、全く性質の違う案件を平行している場合など)
最初の頃は「気持ち」のコントロールに時間がかかって、迫る納期にピリピリしたりしましたが、今は随分上手になったと思います。今は、ネットを徘徊したり、関連商品のリサーチをしたりして「気持ちスイッチ」をONにするのです。(ネットは簡単に気分転換が出来るのでちょー便利)
そういう訳で、
電話や打ち合わせのアポの入らない夜中は、私にとっては至福の時間。
結果的に、今も昔も、生活サイクルが変わらない理由は、そこが大きいんだと思う。
補足をするとすれば...
私は、幼い頃から「ものすごく集中する子」でして、いったん何かをやりだすと、気が済むまで止まらなくなる傾向があるようです。そういう意味でも、世間が眠る真夜中に創作をするのは、私の場合、とても効率が良いのです。
子供時代のエピソードを1つ。
小学生のとき、親に頼んで、芸大の先生がやっていた水彩教室に通わせてもらったんだけど
いったん絵を描きだしたら、楽しすぎて筆が止まらないの。
子供の部の授業時間が終わり、続いて大人のクラスが始まって、それも終わっても、先生が帰る電車が無くなるギリギリまでしつこく描いている(5時間くらい?)という、はた迷惑な子供だったみたいです。
帰りが遅いのを心配した母親が迎えにきて、首根っこをつかまれるようにして家に帰ったものでした。そういや、母が先生に何度も頭を下げていたっけな...。
でも、先生はいつも笑っていて「いいよ、納得するまで描きなさい」って、そういってくれてた気がしたんだけど、当時、子供だったから、本心なのか建前なのかを察する能力は無かったよねぇ。。(先生、ごめんなさい)
毎回、毎回、そんな有様なもんだから、親は恥ずかしくて仕方が無かったんでしょうね。
案の定、水彩教室は2ヶ月ほどで、辞めさせられました。
子供心に凄く残念だった記憶があるけど、仕方が無いよね。
子供だったから自分をコントロール出来なかった。
しかし、あのまま水彩を続けていたら
私は凄い芸術家になっていたかもしれないぞぉ??(←おい!)
なんてねw
まぁ、要するに、それだけ、アートワークに入るとお尻が重いという事です。
あと、妙な憧れもあったかなぁ。
真夜中の創作は、きっと、子供の頃からの夢だったような。
子供の頃は、21時になったらお布団に入れられてしまうので、いつも布団の中で、大人になったら「好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、好きな仕事を好きなだけやりたい」
などと、誰が聞いても呆れるような「どアホ」なことを漠然と夢見てましたから。
親はさぞかし、やりにくかっただろうと思う。(ごめんよぉ)
でも、そう考えたらさ
今の生活は、あの頃描いた夢は、一通り叶っているんだよね。
好きな時間に眠れている訳ではないけど...
少なくとも、普通の勤め人ではない生活は出来ている。
いつのまにか、すっかり大人になった子供たちに「夜中の3時に、ビックリするくらい元気ハツラツやなw」と突っ込みを入れられつつ、そんな自分が嫌いではなかったりする。
まぁ、竹本の夜好きはさておき
子育てしながら仕事をしている人って、みんな、どこかで努力して、どこかで知恵を絞って工夫しながら、頑張ってるんだと思うの。
だからね。
子供育てながら仕事をしている人を見ると、応援したくなっちゃう。
今大変かもしれないけど、いつかきっと、良かったって思う日が来るから、
がんばれ~~!って。
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